生成AIの中でも特に注目されている画像生成AIについて説明します。すでにデザイナーなどが補助的な役割として導入しており、新たなツールが次々とリリースされています。
イメージや雰囲気をテキストで入力すると自動的に画像を生成する技術のことです。これまでのように大量の画像を使用しないため、コストを大幅に削減できます。誰でも簡単に利用できるので生成AIの中でも特に注目を集めています。
イギリスのAI開発企業であるStability AIが画像生成AI「Stable Diffusion」を公開したことがきっかけで、画像生成AIが注目されるようになりました。それまではベータ版や有料サービスの画像生成AIしか提供されていませんでしたが、OpenAI社の「DALL・E2」やMid journey社の「Mid journey」など無料で利用できるStable Diffusionも導入され、商用利用が可能になったことも世間に広まった要因のひとつです。
では、実際にどのように活用されているのか、活用事例を見ていきましょう。
Webサイトのレイアウトを作成したり、オリジナルの写真やイラストを画像生成AIで作成したりと様々な場面で活用されています。最近は、画像編集やロゴ作成などにも画像生成AIツールが活用されていますが、将来的にはテキストを入力するだけで完璧なデザインができるようになることが期待されています。
部屋の写真をアップロードするだけで、インテリアのアイデアを自動的に提案してくれる「INTERIOR AI」というツールや、「Stable Diffusion」の画像の奥行きを推測できる「Depth-Guided」も画像生成AIの一種です。よりリアルなインテリアデザインを生成できるとして、この分野でも活用されています。
この分野では背景生成やテクスチャ素材生成に画像生成AIが活用されています。ただし、現時点では画像生成AIによってデザイン開発を効率化することはできても、キャラクターの顔や細かな表情を表現するまでには至っていません。今後はさらに細かい部分のイラストにも活用できるようになることが期待されています。
下絵をAIが補完して画像を生成するなど補助的な役割として活用されています。例えば、Googleが開発した「Giga Manga」はAIで線画を入れるだけでなく、着色もほぼ自動で行ってくれます。このツールを使えば誰でもマンガのキャラクターを描くことができます。